最高裁判決の重み
709万円が、松田平田設計㈱から桶川市に振り込まれたようです。
このお金、本当は、岩崎前市長、石橋元副市長の連帯責任です。ですから3者で話し合って、負担の割合を決めるのが本来の筋です。
これを再度桶川市が、議会の議決を経て、松田平田設計㈱に支払う方法を考えているとか。
それを小野市長がやったら、きわめて浅はかで、法律を知らないことを表に出してしまうようなものです。
また、議会がこんな議決を認めたら、恥の上塗りどころか、全国一お粗末な議会と、全国一恥ずかしい市になってしまいます。
何しろ最高裁判決なのですから。議会は判決を消化する能力を持たない集団だということになります。そんな議員を選んだ桶川市民は、何と思われるでしょうか。
観光だとか、まちおこしだとか、オケちゃんだとか、やったって、税金の無駄遣い、市のイメージ悪化戦略突進のまちです。
そもそも、松田平田設計㈱に決めたいきさつも、その時期も、前市長の勇み足、独裁政治の結果なので、その責任は取らなければなりません。
さらには、判決文にはこう書いてあります。
(4)本件支出の違法性
ア 地方自治法96条1項13号は,「法律上その義務に属する損害賠償の額を定めること」について議会の議決を要するものとしている。これは,賠償額の決定は異例の財政支出を伴うことがあること,適正な賠償額の決定を図り,責任の所在を明確にすることなどをその趣旨とするものと解される。
このことからすると、議会では、充分審査する義務も発生するわけです。
ところが、当時の議会のメンバーは、改選になっていて、それを審議するのは、最初からあらゆる議事録を精査し、当時の資料を全部調べてもらわないと、さらには、松田平田㈱への事情聴取もしてもらわないと、その損害額の算定は不可能です。
事件の要素も
もう一つ重大なことがあります。
709万円を払った市の決裁文書には、同社は損害を請求しない、とあります。
そして、監査請求の調書には、同社はその請求書を知らない、と答えているのです。
【監査請求関係人聴取議事録抜粋】
社内で損害賠償を求めないという方針はいつごろ決めたのですか。
正確な日付は見えてこないのですが、当時の副市長さん、総務部長さん、営繕課長さんと記憶しておりますけれども、お話をしたいということでご来社されました。そのときに、止むなく業務を白紙というか、解約したいというお話がありましたものですから、そこで私どもの担当役員の■■と私も同席しておりましたけれども、そういうやり取りの中でわかりましたと、精算という形で終わらせるというか、そういうことで結構でございますという形でご回答をさせていただいたように記憶しております。
協議は文書でかわさないで口頭でしたか。
まず最初はそれだったと思います。あとで書面でお届けしたような形で覚えていますけれども。
精算金というような形で損害賠償ではないと、そういうふうな中で8,022,263円となったのですか。
いや、それは私は存じておりません。
そうですか。最初の請求金額が8,022,263円で行われたんですが、それはわかってないということですか。
承知しておりません。議論のなかではいろいろ数字は出てておりますけれどもその8百万円という数字は承知しておりません。
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このことから、この決裁文書は、虚偽の文書にあたります。そんな指示を誰が出したのか、誰が作成したのか、なぜそんな話になったのか、疑問はどんどんどんどんわいてきます。
もし、市が判決どおり「前市長、元副市長に責任がある」ことを否定するような議案を出してきたら、当然、監査請求、裁判とまた繰り返すことになります。
そうなれば、藪の中だった、当時の話や流れ、虚偽記載をした実行犯が浮き彫りになり、真実が明らかになって行くことと思います。
私は、市長に命じられて書類を作成した職員の罪を問うても仕方がないと思っています。勿論、「それは違法だ」という勇気がなかったのか、市長の命令がすべてと従ったのか、聞きたいところですが、最高裁判決が出た今となっては、やはり判決どおり、命じたものが潔く責任を取るべきだと思っています。
このまちの行方
このまちは変えなければなりません。犯罪を平気でカバーして、正しいことや市民の訴えを封じてしまうことを長い間やってきた結果の一つが今、出たに過ぎないのですから。
誰かがやらなければ、このまちは、利権と私物化の温床がずっと続き、税金の無駄遣いが止みません。
前市長の全面バックで当選した小野市長が、前市長や誰かの言いなりになって、市民の税金を持ち出すようなことをすれば、再度戦わざるを得ないと思います。
それに、まだ弁護費用について、明らかになっていないのです。それも税金の無駄なのに。