7月11日-高裁判決
一昨日、仕事もしないまま契約解除をした松田平田設計に支払った709万円は、違法だという裁判、全面勝訴です。
朝日新聞によると、全額返還を命じる判決です。
実は、まだ判決文を入手していません。当日、私も弁護士も他の用事があって、高裁にいけませんでした。数日後に郵送されるというので、それを待って記者会見をしようと、話していました。
その日は、上尾道路の江川周辺の環境保全会議の委員をしているのですが余りにも嘘が多い大宮国道のやり方に、抗議の辞任をするための手続きなど、飛び回っていたのです。
それを記者クラブに送ったりなどしているときに、朝日新聞熊谷支局の方から取材の電話が入り、判決の内容を知りました。コメントを求められて、
これは故渡辺元議長の遺言でもあり、墓前にまず報告したい。
と答えました。「ドウショーもない。あいつは本当のワルだ。」と、口癖のように弱った身体を支えながら悩んでいました。その姿は今でも目に焼きつき、思い出すと、悲しみと怒りで、涙があふれてきます。
で、昨日、お線香を上げて仏壇の写真に報告してきました。写真の笑顔がいつもより明るく感じました。
詳しい内容は今日報告します
まだ、詳細の内容はわかりません。昨日市役所に行って判決見せてください、とお願いしたら、「ない」と、言うのです。
「えっ、だってみんな職員高裁に行ったんでしょ。公費使って行って、ないとはどういうこと?」
「弁護士が行っていないんです。弁護士でないともらえないので」
「そりゃそうよ。でも弁護士はうちらと違って大枚もらっているんだから、行くのは当然じゃない」
「そんな弁護士、払ったお金返してもらえば! 」「それで今、会議やっているの?」
「私らにはわかりません、私に言われても・・・・」
そりゃそうです。幹部職員はみんないなくてこの件で、会議をやっているのでしょう。でも判決文がなくて、職員のメモで会議をやっているお粗末さ。
これが桶川の実態です。
朝日新聞の昨日の記事をアップします。
しかし、これは画期的判決です。
今までの行政訴訟で、住民が全面勝訴するなど、余りに少なく、地裁判決のように、「市の裁量権の範囲」と、切捨て、証人尋問も、職員には「和歌人ことは答えなくてもよいですよ。」と、甘い声で説明し、私の尋問には「それはあんなの意見でしょ」と語気荒くさえぎる、ひどい裁判官もいるのです。(これは本当の話。もっとひどいのは、その裁判官を訴追委員会に訴えようと、記録を待っていたら、それらの発言は削除されているのです。)
日本の裁判はまだまだ民主主義を支える柱とはなっていないようです。
しかし、たまにはまともに裁判官がいるのです。いや、当たり前のことが認められたということでしょうか。
つまり、それだけ桶川市はひどい、ということなのです。
私が22年前に市議になり、桶川の現状を知ったとき、愕然としました。今までの慣行で随意契約をしていたものなど、公共団体としての体をなしていませんでした。その年の決算委員会で、思いっきり指摘をし、当時の幹部職員から「億単位の節約」になったと、感謝されました。
しかし、25階マンション計画の強行など、桶川には、まともなことが通らない現実がありました。当時の県議は「黒も俺が白と言えば白なんだ」と豪語し、県議会で大喧嘩したこともあります。
その元県議は、公選法違反で逮捕され、失脚しましたが、そのような風潮は依然として残り続け、上原市政で少し起動修正をしたものの、現市政になってからは、その古い体質が復活してしまいました。
これからが桶川の建て直しの始まり
この裁判、私たち8名が4年前から監査請求→地裁住民訴訟→高裁控訴をしていたものです。つまり、709万円の支払がおかしい、と言い出して、情報公開をし、議会で追求し、監査請求をし、住民訴訟を提起し、地裁で負けて、高裁に上告し、判決が出るまで、4年半かかっているのです。
その間、何度も文書を提出し、徹夜で資料を調べて文章を書き、鑑定人を探すために、何度も東京に行ってお願いし、打合わせをし、資料を作り、弁護士との打合わせをし、それらにかかった費用は、約100万円です。
一方の市長は、市民の税金で裁判をし、自分の責任を取らないで、堂々と主張をしてきたのですから、私には考えられない、恥ずかしさです。
今日は、709万円が支払われた経過と、私たちの主張=問題点を書いておきます。
支払までの経過
06年7月18日 プロポーザルで選定された㈱松田平田設計と「桶川市庁舎基本設計業務」委託契約
8月4日 議会全員協議会で、用地の半分を借地にし、容積率を転換する計画を市が提案。異論続出。
9月20日 議会決議「新庁舎建設を急ぐあまり、将来に禍根を残さぬよう慎重な取り組みを求める決議」(用地取得できない現状では、基本設計業務を中止し、不可能である場合は中止をすべきである。)この間設計協議を継続中
07年1月26日 ㈱松田平田設計と契約解除の合意(打ち合わせ記録より)
2月22日 ㈱松田平田設計より、業務実績報告書提出(各課ヒヤリングシート、現状レイアウト、勉強会資料、見学会資料、打ち合わせ記録の5種類)ただし、請求書は提出されず。
3月28日 7,090,650円を㈱松田平田設計に支払い(みずほ銀行赤坂支店)
私たちの主張
1.契約書のある仕様書の内容と比較すると、26%の業務は実施されていない。
2.709万円の支払いは、建前は、工事検査に基づく出来高払いとしているが、業務記録を見 ると、出来高ではなく、損害金の性質が濃厚である。
3.損害金の場合、50万円以上の支出は議会の議決を必要とするが、内部決裁で支出している。 (市長は議会に諮ることを避けるために、出来高払いという新手の手法を作り挙げた)
4.支払いを議会が知ったのは、6月議会の渡辺議員の一般質問の答弁。行政報告もしないのは異例。
→ 地方自治法違反であり、土地が確保できていないにも関わらず、設計契約をしたのは市長の政治判断の誤りである。
これまでわかったこと
☆松田平田設計が出したといわれる請求書や出来高清算書は、市の建築課長が作ったものだった。 建築課長「これは私だったかな。よく覚えていません。」
☆監査請求の参考人陳述で、松田平田の責任者「このような数字を知りません。計算書を書いたことがありません。」
☆出来高清算の際の工事検査は、実質何もやっていない事が判明した。証人尋問、工事検査室長「それは私たちは担当課が出したものを信じる他はないですから。」
故渡辺元議長の遺言をもうひとつ
部長が契約解除の話しに松田平田設計に行った帰り、家に報告に来たんだ。「おかげさまで200万円で済みました。」って。
そうか、ご苦労さん、って。
でも、709万だろ。おかしいじゃないか!
でも、俺はな、奴の立場があると思って、そのことは黙っていたんだ。かわいそうだからよう。でも、絶対におかしいんだ。
おい、必ず、監査請求しろよ。
・・・・言われなくてもその気でしたが。
負けても何でも、おかしいものはおかしい、正しいものは正しい、と主張する。
この桶川にもっとも欠けているものです。
、
目次