全国にまん延したやらせ公聴会・圏央道も

先週末、2月17日と18日のことです
圏央道の土地収用に関する公聴会が開かれました。まだ用地交渉も進んでいない状況の中で、地権者の人権を損なうかのような土地収用(強制収用)は、このまちに禍根を残します。
桶川市民なら、同じまちに暮らしていて、強制的に退かされた住民がいるのでは、後味が悪いでしょう。しかもまちのイメージをとても悪くします。今はどこでもまちおこしで活気を出そうとしているときに、誰かの犠牲のもとで、道路が出来て、私たちがそれを享受するなんてこと、できるでしょうか?
同じことが、下日出谷東の区画整理事業でも
下日出谷東の区画整理事業、拠点街区を無理やり作り、ユニー㈱に売ったことで、強制的に家を壊そうとしています。県道を作らないと、使用できないからです。元のグランドの反対側理事長の自宅の敷地に、大きなプレハブが突如建てられました。県道を曲げたことにより、家が道路にかかった地権者を、無理やり壊そうと言うのです。道路からよく見えるので、通った方は確認してください。これが桶川の実態です。
私は、どちらも市長の姿勢にあると思っています。強制収用は困る、と市長が言えば、回避出来るはずなのです。もう少し地権者の立場になった、公共事業にすべきです。
下日出谷のことは別に報告するとして、圏央道の公聴会、私は陳述人として出席し、用地交渉が済んでいない地権者の代弁者として、また長い間、大型道路と環境の保全に取り組んできた立場から、発言をしました。
誰が事業を長引かせているといったら、自分たち
とにかく、今の大宮国道の姿勢はひどい。何人もの方から、高圧的な用地交渉で不快な思いをした、と聞いています。中には。「議員に相談をして」と、露骨に嫌味を言われたり、「それなら買収は来年になる。」と、脅されたり・・・(年々地価が下がるので、売却する地権者は早く売りたい、というのが本音のようです。)
それに加えて、オオタカを追い出すようなことを国がやってしまっているのだから、これはどうにもなりません。早く道路を作って欲しい、と考えている人にとっては、オオタカは敵だといいます。以前、トラバサミがかけられて、オオタカは死んでしまい。その方は起訴されたという事件が桶川で起きているのです。
オオタカを守る理由
この地球も、私たちの国土も地域も私たちのモノではありません。自然によって生かされている事を忘れてしまった結果は、自然災害が人災にもなるのです。それは3.11以後、私たちは嫌というほど、学ばされたのですから。
人類よりも古くから生息していた鳥類。そして生態系の頂点にあるオオタカ。それはいわば私たちのまちの環境測定器のようなものです。東京から最短の地域で、オオタカが営巣する環境がどれだけ貴重なものか、そしてその環境を次世代に残してあげる事がせめてもの私たちのできるこことだと思います。
これれだけ、借金財政にあえぎ、経済を低迷させ、将来が不安な時代、せめてお金に変えられない環境と、将来きっと貴重なまちの宝として、役に立つであろうものを残すのは私たちの義務です。
幸いにして、国の法律にもそのことが明記され、オオタカも保護しなければならない種として法律にあるのです、だから国は率先して守る立場にあり、そのために「圏央道オオタカ検討委員会」を作って検討している一方で、こんな矛盾があるのですから。
個別の事案は答えられない?いい訳と逃げ
で、私は、オオタカを追い出したことを質問しましたが、話をそらす一流のやり方です。そして、地権者に対する失礼な交渉の方法や怠慢について聞くと、「個別の内容については答えられないことになっている」と答えません。これでは、強制執行をする正義が、大宮国道にあるのか、をただすことにより、問題点を延べる公聴会なのに、テキトウなのだから、この公聴会は「やらせ」の形式的なもの以外の何者でもありません。
本人が自分への対応について「なぜ、嘘をついたのか、なぜやらないのか」と、質問しても同じ答なのだから、どうにもなりません。つまり、都合の悪い事は一切答えないのだから、自民党政権から何も変わっていない、というのが正直な感想です。
いや、民主党も努力しているのです。最も悪いのは官僚たちです。政権がガタガタしている中で、自分たちの省益だけはしっかり守って行く。これまでのやり方を変えず、天下りとしっかり癒着している。オオタカの調査に入っている会社は、天下りの有名な会社です。
法律さえゆがめてしまう今の国交省のやり方には呆れるばかりです。
これは、経産省も原子力保安院も同じですね。自分たちの身を守る事しか考えていない。将来の日本がどうなるのか、私たちの健康や命をどう守るのか、税金の無駄使いをやめて、この国をどう立て直すのか、誰が真剣に考えているというのでしょう。
ヤラセを見逃したから、今の事態
原発の公聴会に、知事や首長や議会が関わって、賛成意見を出したり、公聴会に出席を促したり、挙句の果てには、この人たちの中に、何億、何千億と原発関連の仕事を受注している親族会社があったり、次々と真実が明るみに出てくるにつけ、この国はどうしようもなくなっているのだ、と感じさせるを得ません。そして、同じようなことが言わば、常識になっている今の官僚政治。
圏央道の公聴会だって同じなのです。17日は午後6時から3人が30分ずつ1時間半。永野朋子議員と私と、地権者親族1人。いずれも反対か慎重にという意見です。
賛成というかお願い意見が二人・・・前日と切り離して
ところが、翌日の18日は午前10時から2人の後述人でした。桶川市の商工会長と、圏央道促進期成同盟会会長の久喜市長です。2人が、出来上がった原稿を読むこと、合計約20分足らず。一日も早く開通して、工場誘致と、経済活性化を、と一般論です。・・・・直ぐ終ってしまって、なーんだ、これなら同じ日にやれば良いのに・・・。
いや、前日の大宮国道のひどさを聞いたら、「一日も早く」と言うのはヒンシュクを買ったことでしょう。だから、切り離したのかも、と今になって考えています。そして、多分、大宮国道から頼まれた賛成意見なのでしょう。公聴会には事前にはない内容が事業者にも伝わります。それでは余りにもイメージが悪いと、頼んだと考えるのが自然です。
なぜなら、一般傍聴者は昨日公述した私ともう一人の二人のみ。あとは、関係者ばかり。そして桶川市の都市整備部長と参事が傍聴者に。市の幹部が傍聴するということは、。それなりに礼を尽くす必要があったからです。頼んどいて、聞きにこなかったら、怒られますよね。賛成の後述人には、是非地権者が置かれている事情を知って欲しかったと思いました。
直ぐ終ったので、会場の外で、「ヤラセでやってたら駄目だよ!原発と変わらないじゃないか!」と、少し大きな声で言っておきました。
だーれも反論せず、シーンとしたロビーでした。
ここまで進んだ道路計画に、反対など唱えても意味がありません。むしろ、工事が長引くことで、周囲の迷惑ははかり知れない。早く終って欲しい。
しかし、協力をさせられる地権者の人権を損ねたり、泣くようなことはあってはならないのです。また、周辺の生活環境は確実に悪化するのですから、少しでも環境を守る対策も姿勢も必要なのです。でも、日出谷や川田谷の高架下の砂利にはアスベストが混入しているのに、その対策もしない。地権者の立場に立って、調査や手続きをしなければならないのに、それを怠る大宮国道事務所。どこかに無理があるから誰かが泣くことになるのです。
企業誘致のために、住民や地権者を犠牲にしても良い、とは誰も考えないでしょう。桶川って、市民のことを考えないまちだと、つくづく思います。
農地も山林も破壊してしまった地域を見ると、胸が痛みます。ガラッと変わってしまった美しい川田谷や日出谷の風景を見るたびに、私たちの行くべき途は何なのだろうか、と考えてしまいます。
道路が出来れば私も使います。高速道路もたくさん走ります。しかし、少しずつ破壊してきた自然にしっぺ返しを受けつつある今の地球環境。これからは可能な限り守っていかなければならないと考えルのは私だけではありませんよね。「環境では飯が食えない」っていう言葉が言えた時代は終っています。
道路が開通したら、地域が活性化するなんて時代は、もう終わりです。短期的に10年くらいは企業立地が可能かも知れません。しかし空洞化が止まらない今の日本で、どんな産業が元気になるというのでしょうか。アジア、アフリカ諸国と肩を並べるコスト削減は不可能なのです。
市が地権者と進める加納インター周辺の企業誘致、どのような決着になるのか、関心を持って見ているところです。
ヤラセは、もう辞めろ!
いつまでやっているんだ!ムダなことを。
当日の2日間に動員した大宮国道の職員は合計50人以上。それに関係する市の職員が同じ位。時間外手当は、2割5部増しで給料に加算。交通費も合計いくらなのかなー。大宮国道事務所専用の運転手つき自動車も。
説明会では、バス2台もチャーターして、無駄なことを。
「真摯な態度で、対応している」とやたらに使って言い訳をしていた事業者ですが、国民に真摯になっていたら、こんな無駄遣いも必要ないし、真心もって地権者に対応していたら、土地収用などかけることなどありえません。
上から目線で、力でねじ伏せようとする官僚に、役所に怒りをもって抗議します。もっとちゃんとやれ!と。勉強もしてね。嘘つかないでね。
 あの原発の立地で、すさまじい天文学的なお金が使われた過ちを二度と繰り返さないためにも、自分たちの事業を正当化するために、お金や時間を使う官僚は、要らないと思いませんか?
みんな私たちの税金ですから!

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