上日出谷南区画整理の驚くべきズサンさ

50.5億円の不足
皆さんは上日出谷南の区画整理事業が破綻をしていることをご存知ですか?事業計画は159億円、これが50.5億も足らないとあわてて見直しを始めたのが、5年前です。
とにかく桶川の区画整理は、以上に多く、宅地の供給過剰がいつか来るし、公共事業の多さといったら、桶川市は身の程知らず(75000人の人口で、予算が200億前後の規模ではない)と思っていました。ずっと以前から、おかしいと思っていて、議会で質問をするだびに、当時の白子議員(当時副理事長、現理事長)から「上南は大丈夫だよ。俺たちはボランティアみたいなもんだ」と、すぐ説得をされました。なにしろ副理事長自らが、そう保障するのですから、突っ込んで聞くことができません。
そうこうするうちに、銀行から資金が借りられないで、理事が自分たちで組合に金を貸した、という話が聞こえ、別の組合の理事からは、「これは定款違反になる」と指摘を受け、よくよく調べて見たら、理事自らが自分の代表権のある組合に貸し付けるのは、自己取引にあたります。いずれにせよ総会で承認する必要があることがわかって来ました。当時は他の組合でも同様の違法な貸付がありました。
金融機関から借りるときは、総会での同意が必要なのです。うっかり市中金利などに借りた場合、高利で支払ったり、暴力団系の金貸しにぶつかることだってあるからです。理事の借り入れもそのリスクを背負うという意味では同じです。
そして、とうとう組合はそのリスクを背負ってしまいました。理事たちは組合に貸していたら、そのお金を取り戻せないかも知れない、とあせり、市に無利子貸付をお願いして、自分たちが貸した9千万円を取り戻したかったのです。無利子貸付は、国が市に融資し、市が組合に無利子で貸し付けるものです。返済能力がなかったら、市が肩代わりをする制度です。
この無利子貸付をする条件は、事業の見直しをすること。組合自身が自助努力をすることです。そこで、慌てて臨時総会を開き、組合員の質問にきちんと答えることなく、「今回は無利子貸付を得るための変更なので、ご了承を」と、無理やり不足額を組合員が負担する=賦課金導入を決めてしまったのです。
会計帳簿の閲覧
そこで、私たちが不思議だったのが、組合もさることながら市長の説明がないことです。議会の会議録を見ていただければわかりますが、なぜ不足になったのかを聞くと、お決まりのセリフがあります。
「全国で同じような状況、地価が下落して保留地が売れなくなった」と言うのです。
でもその部分はいくらなの?  と聞いても、答えたためしがないのです。・・・・市民をなめるなよ。そんな説明でハイ、50億が足りなくなりました、と言うだけで済むのか!
それとも算数ができない?  そんなことないですよね。経済状況を語るとき、得意の株の話を例えに使うのですから、相当利殖には熱心なはずです。
話を元に戻して、誰も説明できないのなら、自分たちで調べるしかない、そう立ち上がった組合員が、署名を開始しました。土地区画整理法第38条には組合員の10分の1の署名で、会計帳簿を閲覧できるのです。一昨年のクリスマスに17%の署名をプレゼントし、年明けから始めた無帳簿の閲覧。組合の事業の邪魔にならないように、毎週月曜日の午前中をあけてもらい、金銭出納帳から銀行預金、預金伝票などから始め、交際費なども調べました。
私は、署名団体から委任を受けた形で、会計帳簿を調べ始めました。私は、学生時代に、公認会計士の勉強をした経験があり、税理士を3科目合格しています。(あと2科目で税理士になれるのですが、なんとなくその気になれずに、きています)、その時の経営学、商法,財務諸表、簿記、経済学などの勉強が、今とても役に立っています。
二重工事
いろいろなひどい組合の実態はわかってきたのですが、細かい話は今日はやめます。昨日の市民祭りでくたくたでへとへと。
今日は、会から頼まれた工事の図面をアップするために書きました。今やっていることは工事の状況調査です。結局のところ、破綻の原因は、地下の下落と補償単価の値上がりと説明していますが、これはどんなに見積もっても10億円程度。残りは何かあるはずなのです。
そこで行き着いたのは、工事と移転補償費です。ここのところ、他の組合も調べてみると移転の調査がいい加減で、結構上乗せして支払っている実態が見えてきています。移転は必ずしも歓迎ばかりではないのですが、樹木1本でも補償されるので、その額は侮れません。理事長の果樹園も補償対象で、高額が支払われていることもわかって来ましたが、詳細は個人情報と言って、組合は見せないのです。しかし、法に基づく会計帳簿の閲覧なので、個人情報は理由にならないはずですが、今はそこまで行きついていないのです。
いずれ、組合と裁判で争うことがあるかも知れません。
話を戻して、最初は工事の入札や理事会の承認、落札率や契約書を見ていました。
当然その中には、理事会同意のないものがたくさん出てきていて、区画整理法にも定款にも違反していますが、違反のパレードも相当なものなので、感覚が麻痺して来ました。いい加減なのが当たり前な組合、と、インプットされて、呆れるばかりで怒りを通り越してしまいました。
ある時期から、工事箇所を地図に落としてみよう、と思い立ったのです。というのも、工事箇所に一貫性がなく、なぜその年にこの工事を決めたのかわからなかったからです。そのことは今もってわかっていません。なぜなら、あちこちに工事箇所が散在していて、何にの法則もないからです。
いや、ありました。正副理事長の土地周辺だけ、都市計画道路が整備され、マーケットやコンビニなどに土地を貸して、ずいぶん前から利益を上げていることです。
で、今日は、「これでいいのか、上南区画整理の会」のチラシと、その工事の図面をアップしておきます。委細は、チラシを見てください。
疲れてまーす。

上南チラシ11号.表
 
 
上南チラシ11号.
 


 
 
 
工事図面の拡大は以下です。7つの工事を色分けして落としています。
出来高管理図から、すべての工事(下水道、上水道、側溝、街路築造、造成工事、引き込み工事)を色分けして落としています。この作業は、1つの工事で10枚以上の図面箇所から落としていく根気の要る大変な作業です。
右90度回転して拡大してみてください。
 
H5年佐田建設分

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