下日出谷東区画整理事業の不可解さ・・・その1

9月の一般質問は、向かい風でお知らせした市道とため池のの売却問題をメインにするつもりでしたが、13日、14日、15日の連休で、これまでの情報公開の資料を整理したところ、新たな問題がわかって来たのです。そこで、方針を変えて、下東問題をメインにしました。というのは、先の国会で、7月に衆議院議員保坂展人氏が出した質問主意書で、桶川市が情報操作したことがわかったのです。
質問主意書とは
これは、国政調査権に基づくものです。全ての国会議員は、内閣に、資料を求めたり、考え方を質すことができます。その中で、国会会期中に認められるのが、質問主意書です。これは、委員会の質問と同じような効果を発揮し、議長から内閣総理大臣あてに出されるものです。答弁も内閣総理大臣の名で、出されます。担当から局長、事務次官、大臣、閣議決定と手続きが踏まれる政府の正式答弁です。その答弁をつくるために、官僚は、大変なエネルギーと会議を繰り返します。出す方も、党を経て、委員長、議長と手続きを踏むのでいい加減な質問は出来ません、きちんとした根拠と論理構成が必要です。その質問主意書に、桶川の区画整理が取り上げられたのです。まさに、駅前の25階マンション以来の大事件です。(クーラー事件も桶川のことが国会で取り上げられましたが)
実は私はこのことを知りませんでした。地権者が、インターネットで偶然見つけたのです。
下東区画整理事業は、先進例として紹介
なぜ桶川の一組合、下日出谷東区画整理事業が、質問趣意書に上がったのか、それは、全国で事業を縮小した初めての例として、区画整理協会や県が紹介しているのだそうです。しかし、どっこい、住民を無視して上から押し付けた計画と、住宅地の形成が目的の区画整理事業に、3.5haの商業施設を持ってくる非常識な計画です。現地は反対の旗や看板ががひらめいているのですが、市長も区画整理協会も、反対を押し切って強行を決め込んでいるようです。
質問では、「埼玉県桶川市では組合施行下日出谷東特定土地区画整理の事業見直しにおける検討委員会に国土交通省、埼玉県区画整理担当、(社)全国土地区画整理組合連合会、(財)都市計画協会専務理事など計七機関が関与して、計四回の検討経過をふみながら桶川市は検討委員会会議録を保存していない。・・・・・国土交通省が自ら関与しながら事実経過の公表を遮る行政運用をしている。都市計画法にしても、土地区画整理法にしても、行政庁の隠蔽体質が露呈した事例である。この様な状況についての政府の見解を問う。」に対し、
答弁書では、「桶川市から聴取したところ、桶川市下日出谷東特定土地区画整理事業見直し検討業務の検討委員会の議事録は保存しているとのことである。」となっています。この議事録については、私も3年前に、発言者を隠された形で、情報公開をしています。
質問主意書は、http://www.shugiin.go.jp/index.nsf/html/index_shitsumon.htm  で見られます。(454番です)
隠ぺい体質の典型が桶川市
なぜこのように質問になったのか、保坂事務所に聞いたところでは、桶川市にやってきた県内の区画整理問題に取り組む方に対し、区画整理課長が「ない」と答えて、追い返したようです。つまり、私が一貫して言っている桶川市のコンプライアンス・・・気分や誰かの意向で、情報公開条例を無視して、「ない」と答えて通りすぎ、違法な行為を押し切ってしまう。まさに質問にあった隠ぺい体質がはっきり現れてしまったのです。謀らずも市外の方から、桶川の本質を突かれた形です。
さすがに、これから先、資料を隠して同じようなことがあったらまずいと考えたのでしょう。その後の情報公開で、新たな資料がたくさん出てきたのです。「見直し検討業務の打ち合わせ記録」です。そこでびっくり、言葉も出ないほどでした。→→すでに、04年(H16)の委託直後に、40年間都市計画決定されていた県道滝の宮線をカーブさせる。拠点街区として、大規模な保留地を作り、商業施設に売却する。という方針を出していたのです。
この区画整理事業は、地権者930人のうち、600件の移転、5.8ヘクタールというバブルな計画でした。私は、98人の審査請求者と一緒にこの見直しに何年も奔走しました。国会でも、玉突き換地に飛び換地という無駄な計画がとりあげられたのです。つまり、一貫して見直しを求め、そのためになるべく事業が進まないようにー、借金がかさまない様に組合の不正を追求し、会計検査院に問題を報告したりしてきました。これに一向に耳を貸さなかったのが、組合理事達であり、桶川市でした。
しかし、やがて、バブルがはじけ、金融機関が不良債権の処理に回りだし、組合はお金が借りられなくなり、事業は破綻に追い込まれたのです。ここでやっと今度こそは、住民の声を聞いて、住民参加で事業見直しが出来ると思っていた矢先に、(社)全国区画整理連合会に相談して、(社)区画整理協会に委託をしたのです。いずれも天下り団体。この二つは05年に統合され、(社)街づくり区画整理協会として出発し、桶川市は2年目もこの団体に見直し事業を委託するのです。
政治家の介入?!
話は延々とて続くので今日は導入編で終わります。ここで、見直しに至る経過を整理します。
01年 岩崎市長誕生・・・・選挙では、組合にいくらでも補助金を持ってくると言ったとか
01年~03年 庁内ー下日出谷東区画整理事業見直し検討会議
02年4月 民間コンサルから職員登用2名(桶川で受託業務のある会社で、区画整理も担当、問題になった)
03年 組合地権者アンケート
04年 (社)区画整理協会に事業見直しを委託・・・他組合は組合が委託しているが、下東だけは市が委託という異例の手法
この事業見直しに絡み、04年6月2日、都市整備部長、区画整理担当2人の3名が衆議院第1議員会館に行っている。
 その後、7月29日、8月11日、10月6日、10月18日、10月18日と、6回(社)区画整理協会に2人から3人が出張、10月25日~3月10日までの契約で、見直し業務を委託している。
今回、この国会議員は誰なのか? と、問いただしました。都市整備部長は、「長沢さんという方」と答えました。後で調べてみたら、公明党の長沢前議員、県内西部の選挙区です。全ては、ここから始まった・・・。
(社)区画整理協会が企画した、第1回検討委員会は10月28日、契約3日後というのですから、これもおかしな話です。つまり、自治体ではやってはいけない、契約前の特定の事業者との話合いとその事業者との随意契約です。そこには市長も出席、・・・・・地価が、25万円から11万円に下落。市長「市役所用地の処分で下東の財源は無理.市役所建設は無理。」
篠田(区画整理連合会常務理事)「一般保留地を集めて拠点用地の面積を作る」 
町田(区画整理事務所長・民間採用)「市役所は接近係数に入っているので、それに変わるものが必要」・・・・こんな議論が記録として残っています。
なぜ、国会議員が関わったのでしょう。これに対し、16日の答弁では「話を聞きたいと、連絡があって説明に行った。」と言っています。何のゆかりもない議員が、突然話を聞きたい、というのは不自然です。単なる説明なら、都市整備部長以下3人が行くのもおかしな話です。第一、下東の組合の事業について、破綻をどうして知ったのでしょう。また、Ⅰ期目の成りたての議員が、市を呼びつけるのも不思議です。更には、こういう場合、政党関係者なら、所属政党の地元の市議や県議にまず、問い合わせます。・・・ということは、すでに地元の市議は何らかの関与をしていたことになりはしませんか?
ひとつの嘘から、疑問が疑問を呼び、却って真実に近付けてしまうものなのです。この問題はこのくらいにしておきましょう。当然関係する方も私のブログを覗いていますから、必要以上の情報は出せないことをご理解ください。ここでは、国会議員に市の幹部が(社)区画整理連合会と(社)区画整理協会の委託前に会っていた、ということです。
続く

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