どうして、政治はこうも、浅ましく醜いものだろうかと、丸一日傍聴席で、呼吸をしていた。狭く息苦しい桶川議会。悲喜こもごもの顔や姿に、お気の毒様、という感想しかない。
今日は議会最終日
今日は、かねてから異例の事態となっている、議長選挙。それに上日出谷南区画整理事業に12億2200万円の無利子貸付を実行する補正予算が出されています。このお金、国の都市開発資金が6億1100万円、市が6億1100万円を出しますが、実際には桶川市がお金を借りて、組合に貸し付ける、焦げ付いたら市がすべて被るという、公的資金の導入になっています。
これで、組合は、理事が連帯債務を負っている金融機関からの借金から解放されます。すでに、下日出谷東でも4億の貸付をしているのですが、桶川市は、平気でモラルハザードを拡大させています。組合が破たんした原因や責任の追求は一切なしで、市民の税金をつぎ込むのです。
その理由は二つ。一つは、市長が選挙で集票マシーンに使っていること。補助金をいくらでも持ってくると約束をして、選挙運動をさせるのです。組合理事は債務保証が実行されないために、必死になって働きます。
もう一つは、区画整理で利権があること。談合に、土地ころがし、誰かがうまい汁を吸えるのです。
私は誰ひとり区画整理問題を取り上げない時から、20年近く市民の相談にのって来ました。今までのすべての組合事業について、住民の相談を受けているので、誰がどんな利益を得て、誰が損をしているか、見えるものがあります。悲しいですね。桶川の市民の心が壊れていくのを見るのは。
上日出谷南のことについては、後日お話をする機会があると思います。しかし、ブログは忙しい私にとって結構な負担。年末はあと1週間というのに、まだ仕事は続き、大掃除、正月の準備と、全部終わるのだろうか、あせっているので、いつになるか・・・。
補正予算反対は、たった一人・・・真実を見極めない議会って何?
この公的資金の導入、破たんの原因を突き止めようとしないで、市の矛盾だらけの説明を鵜呑みにして、賛成多数で可決てす。
共産党の長野議員のみが一人で頑張って追求していました。「なぜ破たんしたのか、収支が合わないまま、補助金を使いきって、運営の責任も、破たんの理由も地権者に説明ない。貸付をするのは納得できない」と。はっきりと頑張って主張していたのは、立派です。
共産党の他の二人は賛成です。いつから共産党も、真実に目を背けるようになってしまったのか、「悪化は良貨を駆逐する」ということなのでしょうか? 残念です。しかし、そのうちに真実は明らかになると確信しています。
皆さんの知りたいのは議長選挙ですね
なぜ、議長選挙を先に書かないかと言えば、議事の順番がなぜか、真ん中に議長選挙なのです。異例中の異例は、どこまでも変。
議長選挙の結果です→ 白票 6、 和久津 11、 高野 3 合計20 票 ・・・公明3、けやき4、新風3、和久津で11
副議長 → 白票 1、 関根武 16、 大沢和子3 合計20票 ・・・・公明3、けやき4、新風3、和久津、新政会5で16
かねてから私が書いているとおりの結果です。 和久津氏は市役所そば。関根氏は川田谷。どちらも市役所が坂田西に行くのは、望んでいません。次の選挙で地元の支援は難しいでしょう。
聞きたくない! と野次られた「裏切った」和久津氏
議長と副議長の票決の数が違うときは、必ず何かがあったときです。議長選挙前の休憩のときです。野口氏が「和久津に裏切られた!」と、飛び回っているのです。何でも、議長予定者の和久津氏が昨日、会派離脱届けを出したようで、今は無会派なのだそうです。つまり、新政会として行動しない、ということです。新政会の応援をもらわずとも、議長になれる、と計算したのです。
私は、「元々、彼は、常習犯なんだから(騙されるのも予測しないと)」と笑ってしまいました。
無会派が議長になったのも異例。今後議会運営は、彼を立てた11人、の仕切り役の佐藤氏の傀儡になるのは、目に見えています。だって、議会運営で困ったときに、助けてくれ仲間はいませんから。就任当初からミソがついたという事になります。
しかも、仲間だった新政会は、そうは行きません。彼らとしては、白票で抵抗せざるを得ない。だから、新政会の大隈、臼田、野口、市川、砂川各議員は白紙、それに渡辺議員とで6人が棄権をしたわけです。議長就任の挨拶のときです。仮の議長が「議長になられました和久津和夫君に就任の挨拶を」と、和久津氏が壇上に行こうとした途端、「聞きたくねえな」 と。
すると議長を降りたばかりの関根隆夫氏「静かにしろよ」 ・・・ くるっと振り返ってにらみつける野口氏。
次の副議長選挙では、関根武氏が挨拶。これ見よがしに拍手が。コントラストを明確にするような、かすかな抵抗パフォーマンス。
なぜ脱会してまで、議長になりたいのかは、良くわかりません。ただ、新風21と監査をめぐって、対立していたとの事です。
新風21は議運の委員長に佐藤氏、さらに監査が欲しい
1期目で議運の委員長をやるのは異例と報告しました。この時点では、新政会も議運委員長に賛成をしていたのです。しかし、監査はやれない、という話だったようです。つまり新風21は、議運委員長に佐藤、建設文教副委員長に大塩氏、それに町田氏を監査に要求、これに対し、3人の会派で2つを取るのはおかしいという話になったようです。
議会で重要なポストは、議長、副議長、議運委院長に監査。議会や執行部に権力を振るうことができるポストです。その「2つを欲しいとは何事だ」という理由です。「6人の会派の新政会に2つよこせ」という言い分です。
私にしてみれば、2つの会派でやり取りをする事自体、問題ではないかと思いますが、まともな議員がいないと、勢力争いだけが露骨に出てしまうのです。
それで解決がつかず、結局和久津氏が誰かにそそのかされて、脱会となったのでしょう。新風が欲取りをしたのですから、佐藤氏が知恵をつけたのでしょう。これで、議会は佐藤氏の思うがまま。「この世をば、わが世とぞ思う望月の、欠けたることもなしと思えば」という心境なのでしょうか。
しかし、和久津氏は、議長選挙のある2年ごとに、裏切りと変転を繰り返している常習犯。4年前は副議長を条件に平成会に移り、2年前は公明関根氏を議長にするため、平成会を裏切って新政会に移り、悪い意味でのキーマン。渡辺氏ではないけれど、「元々ツメが甘いのよ。」の世界。ポストをめぐっての争いと裏切りは、どっちもどっちです。
この開票。真横の市長は、時々横目で様子を窺っていました。すごい目つき。4年前に、和久津氏は副議長ポストと引き換えに平成開に移籍、関根隆夫議長の誕生が阻止されたという裏切られたトラウマがあるからでしょうね。
興津副市長も賛成多数で可決
わざわざ桶川に引っ越してまで、2年前に果たせなかった副市長就任。報酬は、年1264万円。月78万円。永野氏を除き、18人が賛成でした。県で再任用の職にあったときと比較して、破格の報酬。就任の挨拶には、嬉しさを隠す緊張でいっぱい。
政権交代が起きて、官僚批判、天下りへの批判が集中している最中、桶川市では、退職した県の職員に、市民の税金で働き口を斡旋し、天下りさせるのですから、それをチェックすべき議会が諸手をあげて賛成するのですから、桶川も地に落ち過ぎで、何ともハヤ。オール与党化の桶川議会。建設的野党など幻想ですね。
私は、権力を握った人間が嬉しそうな顔をする人物は信用できません。勿論表面では、緊張していて露骨には出ていないのですが、感じ取れるのがあります。ああ、この人こんなに、卑しい顔だったかなと。それと、揉め事や論争を嫌って、流される議員も、沈黙する議員も嫌い。
今日一日、自分の事ばかり考えている人物を見すきました。毒気に当てられて、どこかで禊をしないと、私まで染まってしまいそうです。
その点では、鳩山首相はたいしたものです。嬉しさよりも責任の方が重い。渡部恒三氏が、小沢幹事長を評して曰く、「彼も普通の人間になったな。(中国で)表に出て喜んでいるような奴ではなかったのだが」との談話が新聞に載っていました。
そうそう、こんな日でしたが、今日就任の挨拶をした教育委員の湯浅氏は立派でした。教育についての自分の考え方、子どもへの接し方について、きちんと考えを述べ、その真摯な姿勢は、一服の清涼剤になりました。逮捕者も出ている荒れている学校について、市長も教育長も、「親が悪い」と、何も対応しようとしません。そんな大変な桶川の教育の改善のために、活躍を是非期待をしたいものです。
最後に、今日の禅問答。・・・「驕れる平家は久しからず」 過去に犯罪を犯したものの罪は消えることはありません。
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