最近聞いた話です。
桶川市の職員採用試験で落とされた若者が、今年国家公務員になり、その中でもトップの成績で職場に配属されたそうです。
一昨年、私はその方が桶川市の職員採用試験に落ちたことを聞いていました。その時、正直な話、今の市の職員には申し訳ないと思いますが、「よかったのでは」と思っていました。
今の市役所の体制では、若者のやる気や個性がつぶされてしまうと思っているからです。私が市長選挙で真っ先にやりたいと思ったのは、職員と職場の改革でした。
また、それを望んでいる職員が多くいることも知っていました。だからよくわかるのです。
せめて市長が変わったのだから、そのくらいは手がけてほしい。
組織は人なり
その構成員である人によって、組織は変わります。たくさんの個の集まりが組織です。そして、100人いれば100人の育ち方や考え方があり、アイデアも知恵も豊富にそろっています。
要は、それぞれの個性をどう生かし、まとめていくかが上司に問われているのです。
最低限の公務員としての矜持というものを養いつつ、その職場での仕事の能力を伸ばしていくことが組織全体でできているかどうかなのです。
そのためには勉強もし、互いの意見を日ごろから自由に出し合え、それに上司が対応できる職場にすることが必要なのです。
今桶川市では、朝礼というのをやっていて、どこかの企業のように大声を出している職場もあるとか。
それが公務員としての最も大事なことかどうかは疑問です。人に挨拶ができないとか、真心をもって接することができないとかは、もっと人としての基礎的な問題です。
それこそ、採用試験で、とりわけ面接でしっかりと見極めるのではないでしょうか。
ところが、既に面接する前から採用が決まっているらしいというのが、試験を受けた複数の人たちの感想。
しかも優秀な人たちの実体験なのです。落とされた彼らは自分の成績を確かめに行っています。少なくとも成績の良い上から数人は確実に落とされています。
彼らも試験会場で、情報交換をします。その時の感想では、面接では、最初からとる気がないな、というのが見え見えなのだそうです。市長から質問された内容は、文化財を知っているかなど、思いがけないものばかり。
挙句の果てには、何だそんなことも知らないのかと、えらそうな態度。これでは、バワハラです。
上に立つ人で、やたら権力をかさに振る舞う輩ほど、自分より優秀な人を疎んじるのです。
だから、イエスマンか、お知り合いをやたらそばに置きたがるのです。
上司に恵まれないほど、不幸なことはない。どこの職場でも同じですね。
桶川市の一番不幸な現実
それにしても、国の中枢で活躍する優秀な人材を桶川市は失いました。同じようなことは、過去にもあったと思います。
入試でも採用試験でも、優秀な人材は、いくつも内定が決まり、逆に断られてしまうことが多いのに、桶川市ではそういう話を余り聞きません。募集人数より多くとった年もあるのにです。
職員の皆さん、そういう優秀な人を跳ね除けて採用されたわけですから、頑張っていただけなければなりません。
そのためには、まず自分の意見を出しましょう。「なぜ?」、という問いかけを自分にも友人にも上司にも出しましょう。
法律によって成り立っているのが公務員です。自分の仕事の根拠となっている法律を読みましょう。憲法も含めて。
そこから視野が広がるはずです。
昨年の春ですが、新職員の研修の休憩時間。分庁舎の外でタパコをスパスパやっていて、煙まみれの5,6人を見かけました。あまり良い雰囲気ではありませんでした。
研修がよっぽと面白くなかったのでしょうか。
私は喫煙はやめたほうが良いと思っていますが、煙を吸収する喫煙コーナーも必要ですね。
20年前に、私の提案で設置を決めた上原元市長は今更ながら、大したものです。その市長に対して、立候補をしないように働きかけをし、地方公務員法違反を堂々とやってのける職員がいた職場というものも、改善されているのでしょうか。
目次