数々の頼まれ仕事が一段落し、やっと議会報告の作成に取りかかっています。先ずは、3月議会に向けて、12月議会の総括と宿題の整理のために、一般質問の内容を少しずつ、まとめています。デスマス調を変えただけで、ほとんど省いていません。市長の考え方がわかる興味深い発言が各所に見られます。
<市長の政治哲学について>
Q 岩﨑市長が誕生した2001年の6月議会、政治哲学を伺った際、「初心忘れるべからず」と述べ、哲学は聞かれなかったのが大変残念。改めて市政を束ねる判断のよりどころとしている考え方を伺いたい。
市長 市長の政治哲学が聞かれていないという話があった。私も平成13年の4月に市長選挙に立候補を決断を させていただいたが、正直、政治の場に進もうという考え方は、ほとんど、ほとんどというか、なかったもので、非常に戸惑いもあった。
しかし、自分が市政に進む、それを担うという決断をするとなれば、それなりの政治的な考え方も持たなければいけないことはごく当然だと 思っていた。ただ、先輩の皆さん方のいろんなアドバイスや周りの方々のいろんな指導もいただき、私も幸せだったかなと思っているが、それ だけでなく、やはり政治の場に入るとなれば、権力とか、政策とか、支配とか、あるいは自治をどう治めるのかということに政治というのはなるわけで、そこに基本的な考え方を持って進むというのは、これはもう当然だというふうに思っている。
我が家もこの地に生活をして四、五百年になる。政治に携わった者は一人もいず、家庭的には政治を学ぶ機会はなく、教えもなかったが、我が家には代々伝わる3つの教え、家訓みたいなものがある。私のうちも、お寺や油屋などの商売をやってきた中で、親から言われてきた3つの言葉がある。1つは「人の迷惑になるようなことはするな。」2つ目は「だますよりだまされろ。」3つ目は「貸した金はくれたものと思え。」この3つの言葉は、市政を進めることを考えたとき、一つの基本として考えていかなければいけないということをずっと思って今日まで市政を進める基本としてきたところだ。
そういう点で、私も政治的なセンスはに余りないかもしれないが、これらを一つの基本として私は物事を進めていくことが大事であると思っているので、常に頭に入れて、ことがあったとき、迷ったときに、初心に返って物事を判断をしようと、「初心忘れるべからず」という言葉を申し上げさせていただいた。市長になると、あることないこともいろいろ言われるが、あることではしようがないのが、ないことまで言われる。忍耐も必要で、自分自身が潔白であり、きちんと進められていけば、「泰然自若」というこの言葉を持って市政を進めていきたいと思っている。
Q 広報12月号では、食品の偽装事件に触れ、「日本の社会全体がモラルハザードを起こしていることに起因しているのでは」と載っている。二重払いや、ずさんな会計に対するモラルハザードには触れなかったのは非常に残念。改めてコンプライアンス、法令遵守についての見解を。
市長 確かに私たちが市政を進める上において、基本となるべき問題であると思っている。私は常に職員にも年頭あいさつ、その他も含めて、 現場に学べということを申し上げている。
現場というのは、まさに市民だと思っている。そういう点で、ややもすると私も含めて時間が経過すると、細かなことへの配慮が疎かになってく る、慣れが生じてくるということがあるわけで、そういう点を常にやはり考えていかないと、間違いは起こす。 今回の二重払いの問題等も、まさにそういうところに来ているのではないかというふうに思っており、そういうときにも、初心に返って、どうすべきかを考えなくてはいけないと思っている。やはり職員が法令にきちんと基づいて処理をしていくということは、非常に大切なことであり、もう一度気を引き締めていかなくてはいけないというふうに思っているところだ。
私が広報に書いている中に載っていないという話だが、一般的なものと、このことは、やはり区別すべきだろうと。このことはやはり広報等できちんと市民にお話をし、その中で私としての考え方も述べさせていただくのがいいのではないかということで、あえて「市長の想い」の中には載せていない。
目次