岩崎市長が、独断専行で設計会社と契約し、結果は契約解除となって、挙句の果てに支払った損害金709万円の問題です。市役所は、当初下日出谷東区画整理地域に建てる予定でした。しかし、移転者が多いことなど、バブル事業の見直しが進み、市役所は現在地に建てることで、議会も了承しました。今の分庁舎や教育委員会を合わせ、4000平米の建築面積が必要な市役所。建ぺい率、容積率から敷地面積が足りません。そこで、今駐車場として借りている隣接地を購入する方針で、地権者と話しを進めていました。それが、最終的には交渉は決裂、設計契約は解除せざるを得なかったわけです。
なぜ、契約解除か・・・乱暴な容積率の賃借
そもそも、契約をしたのが、昨年5月。9月には全員協議会で、「隣接地の買収が困難なので、借地とし、その借地部分の容積率も借りて市役所を建てる」と説明されたのです。建築基準法の特例です。しかしです。それは乱暴な話。借地が売れた場合、容積率は借りられなくなるので、既存不適格=違法建築物になるのです。また、借地部分の一部でも建物が建っても同じです。しかも、借地料は年間750万円。10年で7500万円。毎年払い続けることになり、また、いつか、買うときが来たら、借地料はムダ金です。
提案は、㈱松田平田設計
おそらく、この提案は設計会社の㈱松田平田設計だと思います。というのは桶川の担当者は。建築基準法や都市計画に精通しているわけでなく、市長の側近とイエスマンの集まりです。そしてそのトップは佐藤政策審議室長(3月末退職)。現民主党佐藤議員の夫であり、市議選の候補者です。しかも、5月には土地交渉が難航している時で、それにもかかわらず、設計契約をしたということは、この借地形式を想定していたと思われます。 なめられた桶川市民です。こんな計画を黙って認めると思ったのでしょうか?
議会の決議
私達は、この仕組み大変問題と思いました。また、松田平田設計を選んだプロセスも不透明です。プロポーザル選定委員会を2月に立ち上げ、たった一回の会議で、秘密会で決めたのです。この委員のメンバーや、選考結果などすべての資料を情報公開していますが、選考方法まで市が決めて、採点割合も4割を市の持分にするなど、見え透いた結果です。議会でも渡辺映夫議員も質問をしています。したがって、議会で平成会が中心になり、「借地はまかりならぬ。土地を購入して建てよ」という趣旨の決議を出したわけです。これも一票差で可決。きわどい議会の現状です。今回の市議選は、そういう事情もあって、市長派を増やす意図があります。市長の思うとおりの与党を作りたいのです。したがって、選挙の結果が桶川市政を左右するともいえます。
契約解除
話は戻って、土地は結局確保できず、契約解除。さあ、それからどうするのか、㈱松田平田設計は、それほど今潤沢ではなく、損害金はしっかりもらうはずだと思っていました。しかし、設計などやっていないのですから、打ち合わせに来た人件費ぐらいだろうから、吹っかけても200万程度。それが709万円を支払ったと知ったのは、6月議会の渡辺議員の一般質問の答弁でした。(続く)
目次