話は前後しますが、先週の水曜日、江川の違法埋め立てが発覚し、トラスト地の植物が伐採されたことが新聞に載りました。これを受けて、埼玉県みどり自然課が現地調査に来たのて、私も立会いに参加しました。
秋の江川の周辺は、何と美しく、里山の原風景が残るすばらしい場所でしょう!
秋の野に咲く花々や生き物が、まさに命の限りに生を主張し、私たちの心を和ませてくれます。初めて出会った小さな花の可憐さと美しさ。日々ストレスと桶川の未来を心配する私の心を見事にきれいにきれいに洗い流してくれました。
ああ、私たちは生かされている、と思える瞬間です。そのいくつかの写真をいただきましたので、ご紹介します。
解説・・・
これらは、同行したトラスト地の保護をされている上尾市の小川小枝子さんより教えていただいたものです。
写真をクリックすると大きな写真でご覧いただけます。
「ミゾソバ」・・・ごく普通に見られた植物ですが、湿地の減少で激減してしまいました。 一面に咲くピンクの花は見事です。
美しいチョウの名前は「ムラサキシジミ」です。
チョウはその地域の自然をよくあらわしています。このムラサキシジミは常緑のブナ科の照葉樹林帯のチョウです。周辺に落葉樹林(秋に葉っぱが落ちる)ではなくて、常緑樹林があることをあらわしています。このあたりは通常落葉樹林なので、大切に守っていかなければならない自然といえます。
「タコノアシ」・・・ 絶滅危惧Ⅱ類(VU)に指定されています。秋も深くなると白い花が色も形も「ゆでだこ」とそっくりになります。
「イボクサ」・・・ ごく普通の植物でしたが、湿地の激減と農薬の使用ですっかり少なくなってしまいました。露草に似た可憐な美しい花です。
「メダカが泳ぐ湧き水」 水が、ちょろちょろ流れる用水路。手を入れてみると、とても冷たい。反対側から覗いたら、めだかがさっと線を切るように隠れます。台地の縁には随所に湧き水があって生き物たちのすみかになっています。
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