第5次総合振興計画を知っていますか
総合振興計画と言うのは、地方自治法で決められた市町村の基本構想です。
地方自治法第2条第4項「市町村は、その事務を処理するに当たつては、議会の議決を経てその地域における総合的かつ計画的な行政の運営を図るための基本構想を定め、これに即して行なうようにしなければならない。」とあります。
つまり、私たちの生活はすべて法律によって規制され、権利を与えられているのが国家ですから、地域の生活はこの地方自治法がコントロールすることになるのです。この基本構想が振興計画なのです。今までは、この計画を市や一部の権力者が勝手に決めていました。私が議員になろうと決心したのは、まるで江戸時代の悪代官のように、人の土地を勝手に線引きし、道路を作るといって退かし、農地を工場に変える計画を、先の見通しもなくつくったからです。
意見を言っても通らない、民主主義は皆無の桶川市にあきれ、怒りをもったからです。当時計画された上尾道路は、結局私たちが指摘した交通需要のいい加減さが証明され、地球温暖化への警鐘もいまや当たり前です。少なくとも、市民でもわかる10年から20年先の日本や桶川を見通せない政治では、害悪以外の何者でもありません。
市長の嘘は、かなり前から
ちょっと世間話をします。岩崎市長の嘘つきは、今始まった事ではありません。
私が議員になったばかりの時、温泉保養所計画がありました。「長野県北御牧村に安い土地と温泉が出たばかりで、ふるさと創生1億円を使おう」と、当時の野本市長と岩崎秘書室長〈現市長〉が積極的に提案したものです。温泉は使用量に応じて支払う、これが馬鹿にならない金額。土地も高圧線がど真ん中に入っていて、坪4,5万。「すでに小諸市と市は調整済み」〈岩崎室長〉という提案でした。
どうも変。そこで、まともな議員が数人、現地に行こうと話し合い、私が段取りをしました。
そのときの話は今でも笑い話・・・現地に行って、一番近い農家のおじさんに話を聞こうという事になりました。帽子をかぶった、小柄な50がらみの農業の方です。
「ここに桶川の保養所が来るって知っている」・・・「何かそうらしいねえ」
「この当たりは、いくらぐらいするんだい。社長が欲しいといっているんだけどよー」
「何ぼでもかまわねえ。一山50万くらいでもええ。」・・・「そんな安いんかえ。」
「ああ、何ぼでもええ、誰でも売るよ。
・ ・・・その後の展開。
「何でも、この土地が農業委員会の会長だって話があるんだけどさ。変じゃないかい。」
「そんなことねえべ。」・・・「この土地を何で選んだのか、どうも変なんだよな・・・。」
「オラ、知ラネエ。」・・・「土地買いたいときは、お宅に連絡すればいいの。」
「ああ、話してあげるよ。」・・・「ありがとうございました。又わからないことがあったら、よろしくお願いします。」
という会話で終わり、私たちは高台に上りました。その家を見ると、転げるように軽トラに乗り、あわてて走っていくおじさんの姿。
そこで私が地図を広げて、びっくり。なんと、その農業委員会の親玉その人だったのです。
「何だ、張本人じゃないの!」・・・・笑ったこと、みんなで腹を抱えて転げまわって笑いました。
私が、その前に現地の登記所に足を運び、事前に調べておいたのでしたが、その場で確認をしてから、訪ねなかったことで、こんなハプニングが起きました。そのメンバーは、もう二人が故人です。
その足で、私たちは小諸市役所に行きました。調整済みとの話を確認しに。
「こんにちわ、私たち桶川の議会から来ました。北御牧の温泉保養所を作るという桶川市からの話は来ていますか?」
「いえ、そんな話はきていません。桶川市のはなし?…そういえば、何でも桶川市長のいとこが温泉権を持っているとか…」
「ええーっ??」全員絶句!
その後の議会、当然みんなで「嘘をつかれた」「隔していた」と追求。村でも問題になり、この話は壊れたのです。あのとき、饒舌に保養所の話を語っていた秘書室長は、まさに今の市長そのものです。
そういえば、25階の駅前マンション問題でも散々嘘をつかれたっなあ・・・。
嘘の陰に利権あり
今、何でこんな話をするかといえば、当時の状況にとても良く似てきた気がするのです。職員として権力を握っていた市長が、我が物顔に市政を牛耳っていたころ。当時は佐藤議員も市長の側近として、第3次総合振興計画を中心になって計画し、進めてきていました。
今度は、あれから20年。市長と議員となった方たちは、今は、何が目的なのでしょうか。
しかし、状況はすまったく違います。まず、当時はまともな職員も能力のある職員もいました。野本市長も、人情味のある人だったので、議会の質問に対しては誠実だったのです。
ところが、今は、トップと議員の最強コンピ。誰も諌めるものもいないし、まともな管理職は辞めるか、隅に追いやられている。コネ就職職員も相変わらず。イエスマンと、お仕事コンサルが市役所を向いて仕事をしている。
これは桶川の不幸です。それに加え、今は財政難に経済不況、区画整理の破綻を抱えているのですから、よほど真剣にならないと、桶川の行く末は、大変なことになります。
今後の桶川の行く先は
今、市では、第5次総合振興計画を変えるべく、「画策」をしています。なぜ画策と表現するかと言えば、それは簡単。
- 市民との議論がまったくない大きな転換で、次の開発と税金の使い途を画策していること。
- 利権で突っ走った下日出谷東区画整理事業の拠点施設〈商業施設〉は、都市計画法違反と県に指摘され、逆戻りして第一歩から始めるための変更をしていますが、商業地域に用途変更することを生活拠点施設と、すり替えている。
- これによって、中心市街地はますますシャッター通りとなる。
- 市役所を坂田に持って行くために、やはり生活拠点施設とすり替えていること。
- 上日出谷南区画整理事業の破綻を住民に押し付け、都市計画法から土地区画整理法などに違反する近隣公園の廃止を、振興計画を変えて、都市計画マスタープラン、緑の基本計画などをすべて変える画策をしていること。
- 川田谷と加納のインター周辺を複合開発エリアとし、生活拠点ではなく、コミュニティ施設と区別していること。何のことはない、障害学習センターと、加納公民館らしい。
では、これらの計画を実行するとなると、いくらかかるのでしょうか。おそらく、下東の拠点施設には、桶川市の公共施設が、入るはずであり、PFIか指定管理者方式で、毎年市が予算を支払う形になるでしょう。その他に新しい市役所をつくり、上日出谷南にもコミュニティ施設とあるので、分庁舎をリニューアルするのでしょう。それに、若宮寮に、道の駅、東口と中山道の整備、借金はどれだけ増えるのでしょうか?やる気のあるものはどれでしょうか?
今までの桶川市は私たち議会が頑張ってきたおかげで、大きな箱物の借金は市民ホールだけで済みました。官製談合と利権による税金の無駄遣いはとめられませんでしたが・・・。
しかし、岩崎市長の先見性のなさ、経営感覚のなさ、心の通わない政治では、夕張は明日の桶川の姿です。使ってしまうのは簡単で、返すのは大変なのは、誰もが良く知っていることです。
市民が選んだ市長の失政と議会の無能さで、財政が逼迫したならば、市民が責任を取らなければならないのは、夕張を見てお分かりのことと思います。
市のホームページに計画の概要が出ています。是非呼んで見てください。たくさん活字を読むのが大変ならば、一番最近の資料から見てください。
http://www.city.okegawa.lg.jp/cts/201000/10180d/soushin/PDF/shingikai/004/003%20%20shiryou3.pdf
希望は政権交代と市民
こんなときに、立ち上がらなければならないのは市民です。1年半後の市議選には是非たくさんの人に出馬をして欲しいと思います。
こんな計画の陰で、泣いている市民もいるし、強制執行をちらつかされて、体調を壊す人も同じ桶川のまちにいるのです。