またまた同じ構図ー総合振興計画審議会

2日続けて、嫌な時間。
一昨日に続き、昨日は、桶川の今後の10年の方向を決める「第5次総合振興計画審議会」。20日の午後分庁舎、勿論傍聴しました。
またまた傍聴者限定
やれやれ、としか言いようがない。これだけアナクロに陥っていて、市役所を私物化しようとしている行政は、阿久根市のブログ市長ナミかもしれない。イイや、あそこは議会がまだまともだよね。何しろ、議員が4人も委員になっているのだから。
この振興計画審議会には、傍聴者10人と決めてある。しかも、開会1時半直前に来た市民に、「5分前に来ないから傍聴させない」と言ったそう。「そんな事知らない、いつ誰が決めたんだ」と反論しているところを私が通りかかり、別室なる傍聴者控え室に誘導しました。
幸か不幸か、ちょうど10人。市長もいい加減に、公約で建前を言う「嘘」はやめたほうが良い。それとも「市民との協働」を公約に掲げながら、情報を公開しない、傍聴を制限するのは、大いなる勘違いをしているのか。
彼の言う「協働」とは、「一緒に働いてほしいけれど、それは経費を節約するためだから、意見はいらないよ、言うとおりに働けばいいんだよ」と、言うことなのでしょうか。その意味を理解出来ないのか、もっと大物で巧妙な嘘をついているのか、私にはわからない。・・・皆さんはどう思いますか?
まあ、私は正直言って、全て分かって上で書いています。ただ、こんなことを職員も誰も進言しない市役所も困ったものだし、私しか発言しないのが、桶川の悲劇です。
これを読んで、「そんな事言ったって・・・・」と反論とも愚痴ともつかないぼやきが市役所の中から聞こえてくるようです。まともな職員が定年な近くになると、早期退職をしていくのが多いのも、桶川の悲劇ですが・・・。
審議会は、流れが出来ている
この審議会、資料の説明があり、基本構想と基本方針のペーパーが説明されました。相変わらず、どうでも良いコンサルがついている。このコンサルについても、私は、「総合振興計画市民会議」に応募したメンバーなので、その実態を見て知っているのです。その話しは別途書くとして、カラー刷りの10数枚のペーパー、「ここまでたたき台ができているものを変えるのは大変だろうな、多分変えないな」と思います。しかし、事務局は、委員の話は全面的に受け入れて、「貴重な意見を伺った」となる。そういえば、大した発言はしていないか。
本当にそう?
見解の違いはあるかもしれないが、人口予測に関連して、某委員「駅前に高層住宅を配置するなどで、人口を増やすことも考えたら」・・・「今の意見は大変重要」・・・・おいおい、視野狭窄か自分勝手なのか・・・・地方都市の駅前で、マンションが老朽化し、廃墟になっている状況が拡大しているのです。取壊し費用と再建築の費用を出すよりは、財産を放棄した方が得策だから。高崎の駅近くで、ゴミ捨て場になっているマンションもあるとか。しかも、桶川の最も深刻な問題は、区画整理がたくさんあって、保留地が売れていないこと。このバランスを考えているのかなあ。
それと、「昔、川がたくさんあったから、オキガワといったくらい。」と話していたけれど、私が先祖から聞いた話では、中仙道沿いの川が、馬に水をやる川で、せんげん池(埋め立てられ、寿の踏み切り北側、マンションが建っている場所)から出ていた川を「置き川」といった、と聞いています。また、蔵の浮世絵美術館の故千代間さんに聞いた話では、室町ごろ、米蔵を置側(オキガワ)といったのが由来、という説もあるとのこと。川がたくさんあったからという文献は無いと、教育委員会にも聞きました。最も、その話しをため池、沸き水と理解して、教育委員会に確認すると答えていたけれど。
市民会議と同じ構図
しかし、傍聴席にいる大部分の人たちが理解したのは、結局審議会は形式。中身は別のところで決めているということが、コンサルや本木政策室長の答弁で見えるのです。ちなみに、この審議会、都市計画審議会と同じメンバーが3人います。・・・佐藤議員、臼田商工会会長、野口農業委員会会長・・・です。
資料によると、基本構想と基本方針のパブリックコメントを5月にやることになっていますが、果たして、どのようなシステムにしていくのか、「中身について、ペーパーを出してまとめては」と言うのが佐藤議員。そうしたい、と事務局が答えたら、「審議会はその場で議論すべきだ」と関根議員。
どっちにしろ、これまでの振興計画も行政の施策の評価もせずに、文章で出されたものを、いいか悪いか議論する方式は、先が見えています。つまり、その中にないことなど、議論できないと言うことです。
たとえば、現状の認識では、少子高齢社会の進行、電子化、地球環境など、一辺倒のことはかかれているものの、今後私たちの将来と現在に最も深刻な、グローバル社会が与える経済と中小企業の現状、国際的にも問題となっている日本の財政悪化と、貧富の差の増大など、行政として取り組むべきものが、書かれず、経済認識に疎い。
そこで作る振興計画なのだから、要は桶川の土地利用計画を変えたくて、振興計画を変えるに過ぎないのではと、見えてしまいます。
第5次委員(PDF:20KB)
総合振興計画とは
総合振興計画とは、地方自治法第2条にある市長村の基本構想です。

地方自治法第2条  4 市町村は、その事務を処理するに当たつては、議会の議決を経てその地域における総合的かつ計画的な行政の運営を図るための基本構想を定め、これに即して行なうようにしなければならない。

つまり、全ては、この基本構想を元に、基本計画→実施計画を作り、それに基づいて予算を配分しなければならないのです。

ところが、桶川市はこの構想を形式だけにし、市長の権限で、予算の使いみちから街づくりまで変えようとしたのです。

この構想に基づく、土地利用計画があります。地域ごとに分けて整備の方針を決めるのです。

たとえば、1番に、「質の高い住居系市街地の形成」とあり、駅周辺を除いた市街化区域を指定しています。これを受けて作成されたのが、都市計画法の「整備・開発・保全の方針」いわゆる都市計画マスタープランです。

都市計画法では、第三条 国及び地方公共団体は、都市の整備、開発その他都市計画の適切な遂行に努めなければならない。

都市の住民は、国及び地方公共団体がこの法律の目的を達成するため行なう措置に協力し、良好な都市環境の形成に努めなければならない

国及び地方公共団体は、都市の住民に対し、都市計画に関する知識の普及及び情報の提供に努めなければならない

とあります。ところが、街づくりが法律によって体系付けられていると知る市民は少ないのです。つまり都市計画法第3条第3項違反に当たります。
これは、市長が法律を知らないのか、わざと無法地帯にしようとしているかのどちらかですよね。今の桶川市は、住民にその仕組みを出来るだけ知らせないように、手続きさえ一辺倒に終われば、都合の良く行く、と考えているようです。だから傍聴もなるべくさせないし、お知らせもしないのです。

次に、都市計画マスタープランは、

第六条の二 都市計画区域については、都市計画に、当該都市計画区域の整備、開発及び保全の方針を定めるものとする。

都市計画区域の整備、開発及び保全の方針には、次に掲げる事項を定めるものとする。

都市計画の目標  次条第一項に規定する区域区分の決定の有無及び当該区域区分を定めるときはその方針   前号に掲げるもののほか、土地利用、都市施設の整備及び市街地開発事業に関する主要な都市計画の決定の方針

都市計画区域について定められる都市計画は、当該都市計画区域の整備、開発及び保全の方針に即したものでなければならない。

第十八条の二 市町村は、議会の議決を経て定められた当該市町村の建設に関する基本構想並びに都市計画区域の整備、開発及び保全の方針に即し、当該市町村の都市計画に関する基本的な方針(以下この条において「基本方針」という。)を定めるものとする。

市町村は、基本方針を定めようとするときは、あらかじめ、公聴会の開催等住民の意見を反映させるために必要な措置を講ずるものとする。

市町村は、基本方針を定めたときは、遅滞なく、これを公表するとともに、都道府県知事に通知しなければならない。

市町村が定める都市計画は、基本方針に即したものでなければならない。

つまり、総合振興計画が上位にあって、それに合わない用途変更や都市施設(公園や道路など)は出来ないのです。そのために、今回の基本構想にある土地利用計画を変えようとしているのです。
その典型的な例が、下日出谷東区画整理事業の拠点街区計画です。この地域は、マスタープランでは、

坂田、上日出谷、下日出谷地域などの住宅地は、道路や公園等の計画的な基盤整備を進め、良好な住環境を備えた低層な住宅地の形成を図る。→土地区画整理事業により都市基盤の整った地域は、地区計画に日地区、坂田地区、より良好な住居環境の維持を図る。

となっているにもかかわらず、商業施設として保留地を売却するという計画に、組合の事情で勝手に変更したのです。
私は、こんなことありえないだろうと思っていました。しかし、平気で土地利用を変えてきました。これはさすがの私も迂闊でした。「都市計画法を破ってまで、利権のプンプンする土地利用など、やれない。」と思っていたからです。そしてもう一つは、埼玉県がこんな計画を認めるはずが無いと思っていたからです。それが、信じられないスピードで変え、県道のカーブまで変えてしまった。
おかしい、おかしい、と思って県の情報公開をしたところ、横槍に力を発揮したのが当時の興津都市整備部副部長です。上司の部長が知らない間に進んだようです。その人物が、桶川に引っ越してきてまで、副市長になるのですから、利権のにおいはますますプンプンです。
ところが、県の都市計画課は、用途地域の変更は「聞いていない」となり、マスタープランを変えない限り→総合振興計画を変えない限り、変えられない、という事になったのです。
とても考えられない暴挙が出来るのは、なぜだろうか??????・・・・何度考えてもわからないことだらけ・・・・・・・?
最も、それはおかしい、と進言した職員がいたと言うのです。その人物はすぐに飛ばされましたが・・・。そのことを考えると、何となく分かる気もするのですが・・・。
同じことが、上日出谷南にも言えます。同じマスタープランでは、公園については、近隣公園上日出谷愛宕中央公園1.2ha、坂田中央公園1.0ha、下日出谷高井公園1.0haと、決められているのです。
これは桶川市の振興計画に基づく、都市計画マスタープランにも緑のマスタープランに位置づけられています。ところが、これをお金のためと言って、保留地として売却してしまおう、という計画にかえるのです。しかし、やはりこれも県の公園担当によって、゛待った゛がかかったのです。
これを、無知と言うか、恥知らずと言うか、しかも住民の反対意見が殺到しているにもかかわらず、通そうとしているのです。しかし、これも、18条の2の公聴会もしなければならないはずです。きっと確信犯なのでしょう。
今回の土地利用計画
で、私が思ったとおり、今度の振興計画の土地利用計画の中で、下日出谷東の拠点街区を生活拠点施設との表現でごまかしながら、近隣商業地域にする土地利用計画が出来上がっています。つまり来年には、晴れて「違法ではない」用途変更ができるというものです。
しかし、それは本当に合法でしょうか?  「市民が無知なんだから仕方がない」・・・本当にそうでしょうか? ・・・誰も望んでいない計画。周辺の沿道サービスの店もたびたび閉店し、土地利用もままならない状況です。またヨークマートもある中で、大規模ショッピングセンターや飲食店街が一拠点に作られてしまったら、他の地域は閑古鳥が鳴くでしょう。
拠点街区周辺に大きな土地を持つ組合の理事たちと、土地の売却でリベートを受け取る業者と口利きをした者、開発で物資を納入できる業者、拠点街区に建物を建設する業者や土木業者、リース業者とその口利きした者・・・一大利権構造が透けて見えます。そこに投入された組合員の土地の減歩や私たちの税金が、形を変えて流れていくのです。そんな計画に、公務員たる職員の給料を払っているのだから、更なる税金の喪失です。
資料を渡さない、公表しない
今回、傍聴者の見た資料は、強引に剥ぎ取るように取り上げられました。これが実態です。委員は、区長会、商工会、農業委員会から選出されています。だから委員個人が秘密に議論をすることはありえません。組織、住民に委員会の内容を報告し、意見を求め作り上げていく、だから資料は公開なのです。区長会は住民の組織、すなわち市民です。
私は、本木室長に、毎回ホームページで議事概要と資料を公開し、意見を求めていくように、申し入れました。(やるはずもないけれど)
それが、協働の本質だし、都市計画法の趣旨でもあるのです。
だから、このままの桶川は暗黒街・・・第5次振興計画も違法計画の追認機関
正義の戦いは続けるしかないのです。少しずつ、暴露していきましょうね。でもこのブログ、長くなると、他の仕事が出来ないので・・・・。かといって、短いと何もわからないし・・・。
来週まで、お休みです。

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